『オトナのメディア・リテラシー』
*こちらは『オトナのメディア・リテラシー』(リベルタ出版・渡辺真由子著)の電子版です
<情報の隠された意図に踊らされるな!報道番組元記者による、情報とメディアのクールな読み方の指南書>(読売新聞 書評)
元民放報道記者の著者が、みずからの現場体験と、本場で学んだメディア・リテラシーを活用して、広告、テレビ、新聞、映画、インターネットなどの裏に隠された作り手の意図を読み解く。自分の頭で情報を判断したいあなた、まずはメディアと付き合うノウハウをしっかり身に着けよう。
<著者からのコメント>
メディアの特質、手法、影響を理解するには、メディアの作り手がどのような「意図」を持って情報を流しているかを知らねばならない。この本は、ジェンダーや政治、子どもの問題に関し、カナダのメディア・リテラシー教育が採り入れる世界先端のメディア分析理論と、作り手としてメディア業界に身を置いてきた私の体験にもとづき、メディアの裏に隠された意図を解説する。広告、テレビ、新聞から映画、インターネットまで、メディア全般の読み解き方の基本がおわかりになるはずだ。
また、メディア・リテラシーは子どもに教えるものと捉えられがちだが、この本は敢えて大人のあなたをターゲットにしている。私たち大人は、メディアの読み解き方を教わる機会がないまま成長したからだ。まずは大人自身が、メディアと付き合うノウハウを身に着けることが急務である。子どもに手ほどきするのは、それからだ。
なお、この本で述べる「メディア」とは、特定の人を対象とするサブカルチャー系のメディアではなく、不特定多数の人に向けた市場規模の大きい、いわゆる「大手」メディアをさす。大手メディアは自らが権威と化しており、その強大な影響力に絡め取られないためには、より主体的に読み解くテクニックが必要となるためだ。
メディアに左右されず、自分の頭で情報を判断したいあなたに、読んでほしい。
<書籍の内容>
【これがメディアのウラ側だ!】
●広告は価値観を操作する
・結婚しなさい
●客観報道は幻想である
・ニュースの価値の決められ方
・客観報道に見せる手法
●映画を作る女性
・抑圧と売春
・同性愛を描く
【そもそも、言葉づかいを疑おう】
●政治家の言葉はなぜわかりにくいのか
●医者言葉と健康トークの落とし穴
●お笑いの反撃
●芸能ゴシップがジェンダーを変える
【子どもとメディアの危うい関係】
●「子ども時代」はビジネスになる
・テレビはこう影響する
・消費者リテラシー
●メディアと暴力・性表現
・メディアと少年犯罪の関連
・性を搾取される子どもたち
【インターネット時代のリテラシー】
●サイバーフェミニズム
・どうして子どもが欲しいのか
・ウェブの危険と可能性
●社会を変えるコミュニケーション
・ネットいじめと性犯罪
・ネット・リテラシー
<著者について>
メディア研究者・ジャーナリスト。
元テレビ局報道記者。いじめ自殺と少年法改正をテーマにしたドキュメンタリー「少年調書」で、日本民間放送連盟賞最優秀賞、放送文化基金優秀賞などを受賞。ジェンダー、セクハラなどの女性問題や、性同一性障害、自閉症、若者の性行動などを中心に取材。